馬は男2人のこと-道産子男闘呼倶楽部『漢達の輓曳競馬』

かつて、馬の価値や力を試すために、2頭の馬を綱引きのように引っ張らせて、競い合わせていた-というのが「ばん馬」の歴史です。これが、本作のテーマになっています。しかし、劇中や当日配布されたチラシには、あの2人の競う姿が「ばん馬」を倣ったもの、という表記や表現は一切ありません。それがおそらく、「最後にどうして〝馬〟?」という不思議につながったんだと思います。どうしてばん馬の歴史について事前に知らせなかったのかなぁ。それが何よりも残念。

無駄な場面をなくしていけば、もっとコンパクトに、濃い内容になっていたと予想します。私が観た回は親類が多かったのか、小ネタよりも2人の演技で笑いをさらっていました。何よりも、役者の演技は、札幌のそれよりも格段上でしたけどね。

text by マサコさん

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