八十嶋悠介作・演出のマイペース単独公演。初めて観ました。過去に重い心の傷を負った学生たちが、友人の命日に必ず帰省する理由とは。がなる台詞立ては個人的には好きではないですが、ところどころ余計な脱線しつつも、本の運びはなかなか巧み。人物も紋切り型ではなく彫られているところは好感しました。若いなー。舞台の上手半分(縁側から入った仏間)で起こる芝居を隠して想像させるのは上手い。小林なるみが、どうよ、とばかりに若い役者たちに立ちはだかる存在感はさすがでした。BLOCH ならではの小劇場の熱を感じた舞台。最後の台詞に作家の才能の片鱗が感じられました。
(4月2日(日)マチネ)
text by しのぴー