札幌座「象じゃないのに…。」をシアターZOOにて。今の日本でのワイドショー的な政治の話題を取り込んだりして、笑いどころが多い作品。タイトルは、元のタイトル「そうじゃないのに」から変えたものということだけど、駄洒落での変更かと思わせて、しっかり内容に絡んでいるあたりはさすが。
飼育員のおどおどした感じとか、医者、刑事、母親のキャラや、斎藤さんが時折挟む内輪ネタも面白かった。でてくる人は、みんな自分勝手な事ばかり言っている。それに翻弄される状況は、観ている分にはギャグとして面白いけど、実際にあの立場になると大変だろうな。
アフタートークで、韓国での初演版との比較があり、ラストが異なるというお話だった。韓国版は状況に対する諦めと静かな怒りという感じなのだろうか。今回上演のものは、どうしょうもない状況を認識しつつ、でも生きて行こうという決意みたいなものを感じました。
韓国での再演の予定があり、セットは今回のものと同じでできるという事なので、札幌でもやってくれないかなぁ。その時は札幌座も再演してもらえれば比較もできるし。(などとな勝手な事を書いてみる)
その時に出てくる政治絡みのセリフがどうなっているのかも楽しみだったりします。
- 2017/05/13 16:00
- シアターZOO
- 約1時間10分
text by 小針幸弘
コメント
Comments are closed.