札幌ハムプロジェクト「アイ*ノウ」をシアターZOOにて。全体を通すと、よく分からなくなるけど、面白かったという、どこかで書いたような感想。短期記憶障害の主人公視点の話なので、観ていて大枠は理解できても、全体像がわからなくなってしまうのは当然か、と自分を騙して納得しています。
脳内のやり取りを複数の人物に分けるというのは、何度か観たことがあるけど、具体的な脳の部位に分けるというのは初めて見ました。このパートは被り物の手作り感もあり、何かコミカルな印象。逆に現実部分は、コミカルに見せつつ、ハードな描写が随分と。
芝居としては実質三人芝居に近いものでしたけど、ゲストの方達の絡み方が、それぞれ存在感のある感じ。セットはハムプロらしく、手作り感満載。マシンは、人が仰向けになったような部分もあって、リアルに作ったら不気味に見えるかもしれません。
ツイッターでの宣伝にあったけど、挿入曲は綺麗なメロディに酷い歌詞というコンセプトのもの。舞台で描かれる現実面は悲惨なものなんだけど、この曲の面白さでかなり緩和されている印象があります。その辺り、狙い通りなんだろうなぁ。
- 2017/06/10 18:00
- シアターZOO
- 約2時間
text by 小針幸弘