前の方の席がオススメ 怪獣無法地帯『古事記殺人事件』

怪獣無法地帯「古事記殺人事件」をことにパトスにて。ドリフっぽく始まり、アニメ映画っぽく終わったという印象。探偵物の映画で見たことのある会話やキメ台詞が次々繰り出され、ニヤニヤしながら観ていました。これで佐清が出てきたら大笑いしていたと思います。開演前を含めて楽しい時間でした。
パトスの客席部分を含めて舞台としてしまうのは、「メデュウサが死んだ」の時にもあったけど、今回もなかなか楽しい趣向でした。最前列に座ったので、役者さんがすぐ前を「すいません」なんて言いながら通ったり、隣の方は足に矢印を貼られたり(笑)


主人公は典型的な素人探偵物に出てくるキャラをかなりコミカルにした感じ。金を持っていない面堂終太郎みたいな警部や、「祟りじゃ」と叫び出しそうな老婆ほか、濃い面子が多く、それを観ているだけでも飽きない。特に警部は物語をいい感じにかき回す好キャラ。
本筋ではないが、最後のあたりの布が舞い巻き取られるところがなんとも綺麗。あと、バス停の時刻表を見て新十津川駅のJRみたいだなと思ったら、どうやら石狩当別-新十津川往復の、石狩当別の始発時間と同じ模様。他にも仕込まれているであろうネタを探すのも一興。

  • 2017/06/16 19:30
  • ことにパトス
  • 1時間20分

text by 小針幸弘

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