脱線自由自在 風蝕異人街『煙草の害について』

風蝕異人街「煙草の害について」をアトリエ阿呆船にて。30分の一人芝居が2本(翌日からは3本)。脚本は同じで、話の大筋はあるのだけど、違うものを観ているような感覚。元々講演がテーマから脱線するという話で、脚本で脱線させた内容をさらに脱線させたりしていた。ある意味で落語に近いかも。

赤坂みゆきさん。男性から女性に変更し、年齢も若くしたが、その他は忠実という感じでした。若くした結果として結婚云々で、まだ焦る年齢じゃなかろうにと思ったのと、女性として話しているのだから、話し方を、男性に似せる必要はないのではというのが気になった点。

齊藤雅彰さん。冒頭からチェーホフについての講義が始まり、どうなるのかと思ったら、落語のまくらみたいなもので、しっかりと脚本に戻ってきた。その後の脱線ぶりも自由自在といった趣き。むしろ脚本に戻った場面が窮屈に思えるほど。最後も含め、熟練の技でした。

  • 2017/07/27 19:30
  • アトリエ阿呆船
  • 約1時間

text by 小針幸弘

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