面白くて楽しい イレブンナイン『あっちこっち佐藤さん』

  1. イレブンナイン「あっちこっち佐藤さん」をかでる2・7にて。面白かった!そして楽しかった!わかりにくい例えだけど、贔屓のチームが大勝した時のスタジアムにいる感覚。自分は何もしておらず、観ているだけなのに、何か参加してる感がある幸せな空間でした。笑いだけではなく泣かせどころもあります。
    舞台は二つの部屋に色分けされているけど、枠にあたる部分は逆の色を中心に配色されていたりする。吹き出しみたいな模様があったりして、絵本のような感じ。冷静に考えると現実ばなれした内容も、この背景があると、なんとなく納得させられてしまう。
    開演15分前から何か始めると書かれていたので、ぼんやりと想像していたのだけど、想像を軽く上回る内容でやられました。
    役者さんは皆さんノリノリみたいで、この調子で持つんだろうかと心配になるほど。廣瀬さんも飛ばしていたし、納谷さんは走り回るし。
    これから微調整があったりするんだろうけど、どんな変化があるのだろうか。とにかく笑えて、しんみりして、楽しいこの舞台、残り3パターンの予約は既にしてあるので、ここからしばらくは佐藤漬けになる所存。キャストの違いでどんな変化があるのかも楽しみ。
  • 2017/08/12 18:00
  • かでる2・7
  • 約2時間


イレブンナイン「あっちこっち佐藤さん」をかでる2・7にて。再観。藤尾・江田組。教文とのはしごだったので、少し遅めに到着したのだけど、偶然にも前日と全く同じ場所での観劇に。客席の反応としては、前日ほどではなかったように思えたけど、それでも笑い声が絶えない楽しい舞台でとにかく面白い。
タロウと妹との年齢差が変わるので云々という前評判があったけど、体格差から藤尾さんとの関係が違って見えるのが興味深かった。小柄な江田さんだと、友達みたいだけど、大柄な納谷さんだと、小さい頃から面倒をみていた小父さんに見えるんですよね。
原作の “Run for Your Wife”は”Run for Your Life”のもじりという話で、検索結果、真っ先に出てくるのはビートルズの浮気娘。直接は関係ないだろうけど、LがWに変わると、怖い歌詞の歌が楽しい芝居になる。
キャストが変わっても、もちろん話の大筋は変わらなけど、本筋に関わらないところは、色々と変わっているので、まあ飽きない。全く同じでも面白いんですけどね。リアクションとか微妙に違ったりするし。主役が明さんの回はまだ観ていないので、どんな芝居になるのかが今から楽しみ。

  • 2017/08/13 18:00

イレブンナイン「あっちこっち佐藤さん」をかでる2・7にて。再再観。明・江田組。前から3列目の中央という最高の位置で観ることができました。明さん、江田さん、エレキさんが揃い、ある意味えんえん組。まあ廣瀬さんもいるので、桃子組と言えなくもないけど。もちろん面白かった。安定の面白さ。
ヒロシ役が明さんになり、関西弁を話さないからか、少し真面目な格好つけになった感が。江田さんとの掛け合いは、ネットラジオでの下地があるからか熟練の域。前回公演のキャストなのでその辺もあるのかな。あと廣瀬さんの心の叫びの可視化がとにかく面白い。
ダブルキャストの佐藤巡査が、なんとなく田代まさしを連想させる梅原さんから、爽やか系の菊地さんに。少し声が割れた感じがしたけど、梅原さんの芝居で続けて観た後だから感じたのかも。黒服集団のダンスは、観ているうちに何故かオールブラックスを連想。
前説で今回はおばあちゃん二人の撮影会があった。そのうち「自由席って言ったじゃないか」とか言ってソファに座ったりして。
あと観ていないのは明さんと納谷さんの組み合わせ。前回の非常事態の時は観たけど、作り込んだ今回はどうなっているか楽しみ。

  • 2017/08/14 19:00

イレブンナイン「あっちこっち佐藤さん」をかでる2・7にて。再再再観。明・納谷組。これで全パターン。どれも面白いし、楽しかった!今回は明さんの後半の追い詰められっぷりと納谷さんの表情の変化が印象に残りました。あと、ギャグ部分がほんの少しだけ大人向きに振れていたかも。とにかく笑える。
小林エレキさんの巡査長は、漫画的な動きをしたかと思うと、シリアスに追い詰めてくる。普段の台詞では訛りを強調しコミカルに見せているので、法律の条文を暗唱する部分で訛りなく話されると、笑っていたけど本当にまずい状態なんだと意識させられる。
廣瀬さんの歌のコーナーは楽しみのひとつ。観るたびに内容が違ったけど、ひとりで場を持たせなきゃならない場面で、それをやれる度胸はすごい。そして、しっかり成功しているし。
わんわんズは、タロウとの絡みと一瞬みせる運動能力の高さが魅力的。
出会いの経緯を観ると、女帝・小島さんによる抑圧で鬱屈していた所に現れた天使・小野さんにすがったようにもみえてくる(笑)
あと警官としてではなく人として行動するところでは帽子を脱ぐという動作は共通しているんですね。
楽しかった、また行きたい。

  • 2017/08/16 19:00

イレブンナイン「あっちこっち佐藤さん」をかでる2・7にて。再再……5回目。藤尾・納谷組。当日券整理番号34番で、2階席でした。今までは中央前のブロックで見ていたので、上から見下ろすのは新鮮。客席も見渡せる場所で、少し気にすることになるかと思ったけど、始まったら忘れていました。
廣瀬さんは体調が悪いという事だけど、舞台上では全くそれを感じさせない。無理せずに休んでと言いたいところだけど、既に代えのきかない存在。あと一回頑張って。
わんわんズの扱いは、だんだん酷くなっているような気が。馴染んできたということかな。
書いてなかった気がついた点。ピロシのネクタイが最初は緑(北カラー)で、最後に南に向かう時だけピンク。行動する時にネクタイの色を合わせているとしたら、事件に巻き込まれた時は、本当に北へ向かっている最中だったんだ。あと電話番号が78(なや)。
照明で描いている模様は、窓枠タイプと木洩れ陽みたいな(うまく表現できませんorz)もの。使い分けはどんなだろ。
そんなこんなで、細かいところも含めて楽しめるこのお芝居。寂しいことにもう終演。最終日も当日券で潜り込めれば、なんとか観る所存。

  • 2017/08/18 19:00

イレブンナイン「あっちこっち佐藤さん」をかでる2・7にて。6回目。藤尾・江田組。当日券整理番号3番で無事後方席に入場。もちろん面白く、楽しい空間でした。千秋楽だから客席はもっと盛り上がるかと思ったけど、初日の盛り上がりには負けていた印象が。初日はアクティブな人が多かったのかな。
当日券なので、共用スペースで待機していたのだけど、取り置きや回数券の人の対応が速い。それなりにあったように見えた待機列があっという間に消えていく。それほど公演がある会場じゃないのに誘導も的確で、千秋楽になるとスタッフも完成形。素晴らしい。
初日からは、小野さんの下ネタ対応と小林エレキさんの動き方、わんわんズの扱い辺りが大きく変わったところか(廣瀬さんは毎回変えるのが当たり前になっていたので除外)。その他は、組み合わせによる内容の変更はあったけど、あまり変化は感じなかった。
今回の観客数が実績としてある状態での次回以降の公演は、チケットを早めに押さえないとならないだろうな。
おそらく再演されるであろうこの作品、社会状況によって書き換わる部分も多そうなので、その辺がどう変わってくるかも楽しみにしている。

  • 2017/08/19 14:00

text by 小針幸弘

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