【特別寄稿】全国最大規模の地区大会 高文連石狩支部演劇発表大会 寄稿者:森本繁樹

第67回高文連石狩支部演劇発表大会が、10月2日(月)〜7日(土)に札幌市教育文化会館小ホールで開催されます。

この大会はコンクール形式をとっており、選ばれた6校が、11月に苫小牧市民会館で行われる第67回全道高等学校演劇発表大会に進みます。さらに選ばれると、3月の第12回春季全国高等学校演劇研究大会(神奈川県横浜市)に1校、8月の第64回全国高等学校演劇大会(長野県上田市)に1校出場します。
夏の全国大会の最優秀作品は、1995年から毎年、NHKの「青春舞台」で放映されています。

現在、全国の高等学校約2200校に演劇部があり、北海道は108校、今回の石狩支部大会では40校が上演します。一日に6〜7校の上演が6日間続くこの大会は、全国的にみても最大規模の地区大会です。

「高校演劇」という言葉がよく用いられますが、そういうジャンルがあるわけではなく、一般の演劇との違いは、演じているのが高校生である事と、上演時間60分という制約がある事だけです。生徒や顧問の創作あり既成台本を潤色したものあり、内容も身近な世界から社会問題までバラエティーに富んでいます。

どの上演校も夏休みを返上して、自分たちの世界を創りあげるために毎日練習に汗を流します。何かを創りあげるためには、多大なエネルギーが必要です。
コミュニケーションがけっしてうまいとはいえない世代の生徒たちが何人も集まって、正解のない課題に向き合い、様々な葛藤にさらされながら進むべき方向をさがして一つの作品を創りあげるこの活動は、舞台の上で大きな感動を与えてくれます。

私は長年全国大会の運営に携わってきましたが、審査員にお招きしたプロの演劇人の多くが、「学芸会の延長だと思っていたのに、こんなにすごい事をやっていたのか。」とファンになってくれています。
今大会で、私は選ぶ側の役割ですが、一本でも二本でも、会場に足を運んでいただいて一緒に感動できる事を心から願っています。


●日程 10月2日(月)〜7日(土)
●時間 2日は11時30分スタート、その他は10時10分スタート
●会場 教育文化会館小ホール
●料金 300円(参加する40校を全て観ることが可能)
●その他 石狩支部大会から最優秀校6校と、生徒講評委員2人が11月に苫小牧で行われる全道大会に出場する
※詳細はツイッターアカウント高文連石狩演劇‏(@ishikariengeki)


寄稿者:森本 繁樹
元全国高等学校演劇協議会副事務局長 神奈川県立平塚商業高等学校演劇部顧問

text by ゲスト投稿

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