笑いもシリアスも自由自在 Paingsoe Partizan04『w-w-w』

Paingsoe Partizan04「w-w-w」をBLOCHにて。バラエティとコントめいたやり取りで笑っていたら、いつの間にか背後に回られて喉元にナイフを突きつけられたと言った感じ。達者な役者が、どこからがアドリブかわからない芝居で、暴走気味に突っ走るのが小気味よい。
バラエティパートは毎回変えている部分があるんだろうけど、どの辺か少し興味がある。本編とは緩く繋がっている感じだから、無きゃ無いで話を進められるけど、無いとそこそこ重いシーンになったかもしれない。しかし耳元でカップ麺って(笑)
終盤、スカンジナビアの位置を示す場面は、黒板も一体化したような作りでゾクっとした。ゲーム中に書かれていたキーワードが世界地図とリンクした瞬間、ゲームがただの教室での出来事ではないと、念押しのように明示してきた感じ。
最後の3人のやり取りは、あったかもしれない過去なのか、本当にあった事なのか。どちらにしても教室の中だけで終わるなら、大勢に影響はないのだけど。これから、その未来に向かって行きそうな私たちにとっては、わずかな希望と言ったところ。
劇中でスケッチブックに描かれていた絵が映されたり見せられたりして、ありし日を偲ぶような場面があるかなと思ったけど、そこまでのサービスはなし。ほぼ廃墟にしか見えなくなった教室が物悲しかったけど、後味は悪くない作品でした。

  • 2017/10/08 13:00
  • BLOCH
  • 約1時間25分

text by 小針幸弘

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