空を見ていた  札幌座 『空知る夏の幻想曲』

入った時に分かる舞台のこだわりが最初に見て伝わったがこの舞台にはサンピアザ劇場は小さすぎた気がした。

舞台が始まり、音楽とともに暗転し、とてもわくわくし待機してたが、照明が付くのだと勝手に思っていたからびっくりした。舞台の上からヘッドライトの灯りが点いてこんな照明の仕方もあるのかと唖然とした。斎藤歩さんのこだわりが詰まった劇でした。他にも空知の名産などを説明しながら物語を繋げていく力。「清き田に咲くナンミョーほうれん草」を思い出した。今回は小麦が物語の鍵となるのだが、舞台上でパンを焼いた人はいるだろうか。それと管楽器演奏はとても心地の良い転換でした。

でも、暗転が少し長く感じました。舞台セットがこだわっている分大変だとは思うけど少し舞台から離れた気がした。それとセリフが少し聞き取りづらいのと早い口回しで観客がついていけないシーンがあったと思う。

最初は見て分からない部分があった所も回収していく舞台であり、爆発のシーンなどもこだわっていて、特に、木山正太さんの脱出シーンでの一人語りの言葉の紡ぎ出し方や演技が本物に見えた。
空を見ていた。あのシーンは忘れないだろう。

この舞台はあと北広島と岩見沢で公演があるそうなので是非観に行ってください。
とても質の良い芝居ありがとうございました。
 
 
10月19日19時 サンピアザ劇場

投稿者:N.atuki(10代)

text by 招待企画ゲスト

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