昔の筒井康隆的な世界 Gフランケン『幸福構築コンサル』

Gフランケン「幸福構築コンサル」をBLOCHにて。基本的にコメディで、陥っている状況を考えると怖くなるという作り。細かなエピソードの積み重ねで、笑っているうちにどんどん周りの環境が酷くなっていくけど、登場人物の大半はそれに慣れてきていて、気が付かないという恐ろしさ。
筒井康隆に生活コンサルタントみたいなのがあったなと思ったら、購入した薄い本のあとがきに、最近筒井康隆を読み始めたとある。着想はあれで、小佐部流だとこうなるのかと思ったら、脚本と上演版が随分違ってました。最後の展開は脚本版が好みかな。
脚本は筒井風味が残っていて、最後の方で毛沢東時代の中国を連想させる台詞があったけど、上演ではその辺を削って、笑いの要素を増やした様子。怖さも社会体制的なものではなく、個人の考え方(あるいは思考停止の恐ろしさ)に持ってきたというところ。
伊達さんの台詞が一部聞き取りにくいところがあったけど、役者さんはそれぞれの個性を発揮しつつ、しっかりと笑いに繋がる芝居をしている。他の舞台でも見たことのある人達だけに、安心して見ていられるし、出てくるだけで内輪ウケ的だけど笑いも出てくる。
前説から最後まで、伊達さんの演じるキャラクターを活かしたのは上手いと感じました。あと劇中の歌もよかった。歌が始まることそのものは笑いのネタになっていたけど。そう考えるとバラエティ番組っぽいところもあるような気がしてきた。作りがうまいんですね。

  • 2017/10/28 20:00
  • BLOCH
  • 約1時間15分

text by 小針幸弘

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