この形式、TGR2017 イレブンナイン、ミャゴラの『やんなるくらい自己嫌悪』だ! と思いました。ある分岐点からの回想ループを交えた多角的なカメラワークとアプローチ。
客席にどなたかの身内とおぼしき子どもたちがいるにもかかわらずぶっこんでくる下ネタ。あー、ちゃんと大人のいいとこと悪いところの両方を表現しているなあと思いました。
Gフランケンさんの『幸福構築コンサル』を観劇して以来、井上さんの演出を他のタイミングでも観たいと強く思っていました。
場面場面の展開はとても面白かったですが、ストーリーは弱かったように思います。例えば、山科さんの犯罪動機がはっきり見えてこないし(日常の倦怠感or猫の不死化のため?)、漆黒のラビリンスはなぜ敵地で武器を置いたままトイレに入ったのだろうとか。
全員がサイコパスっていうのなら話はわかるんですよ。久保さんと山木さんの人体実験とか、警察が民間人を理不尽に殺したり、八木さんがリンノスケさんについていくとか。高田敬介さんの役が一番サイコパスでわかりやすかった。所々に共感を挟んでくるからサイコパスな人たちって感じではない雰囲気になっていました。ミーアキャットも何かを伝えたがっていたし。
この物語は誰が主役と言うものではなかったけれど、場面場面で笑いとシリアスのメリハリがあって、井上さんの演出好きだなあと思いました。
あと、たねださんの役って最後死にましたっけ? なぜかそこだけ記憶がないので教えていただければありがたいです。
11/26 15時 BLOCH
投稿者:橋本(30代)
text by 橋本(ゲスト投稿)