RED KING CRAB「ガタタン」をシアターZOOにて。廃坑になった炭鉱町の銭湯が舞台。いい意味でお節介な面々が、銭湯を営む姉妹を見守り、ちょっとした後押しをしたりする人情劇。仲間感が醸し出されていて、一山一家という言葉がなくても、この感じなら彼等の行動も納得できる。
芦別が舞台だけど、内容としてはどこの田舎町にでも持っていけそうなもの。炭鉱らしさは、気遣い会うことを一山一家という言葉で説明しようとしているところくらい。ガタタンが何かを知らなかったので、スープがやたら出てくるのが不思議だった。
出演陣では、芝居を支えるだけあって銭湯四人組が目立ったけど、なかつかさんと石橋さんは特に良かった。なかつかさんの姐御っぷりも良いし、いつのまにか無くてはならない存在に見えてくる石橋さんも良い。他の人も含め、みんな良い表情をするんだよなぁ。
銭湯に出入りする人たちは、どこかにいそうなというよりは、どこかにいて欲しい人たち。(baka)でも、現実はもっと厳しいんだろうけど、どこかにあればいいなと思った、そんな感覚。持ち味なのかもしれませんね。またどこかで会いたいと思えました。
- 2017/12/16 19:00
- シアターZOO
- 約1時間40分
text by 小針幸弘