新春恒例 BLOCH PRESENTS 2018『LONELY ACTOR PROJECT Vol.26』

BLOCH PRESENTS 2018「LONELY ACTOR PROJECT Vol.26」をBLOCHにて。5本の一人芝居をまとめて上演する人気企画。共通するテーマは特にないので内容はバラバラ。観ていて自分に合わないものもあるけど、それだけバラエティに富んでいるという事。


『LOVE DRUM』
時間を遡るのに使うのが太鼓というだけで、すごく間抜けに見えて笑えてくる。高校時代が陸上部という事で、陸王のテーマが頭の中で流れてしまった。どんでん返しっぽい部分は、比較的わかりやすかったのでは。


『ガタメチヲ』

あまり整理されていない印象。うまく作られていれば、変わった生態の人ならざるものが「自分」なんだとわかったところで、感情が動かされたんじゃないかと思う。面白そうな題材だっただけに、少し残念でした。


『部屋が暗い。』

何かとんでもない事が起きているけど、日常を淡々と続けようとするというコメディ。同じ状況で、複数の部屋を舞台にしたら、長編にも出来そうな内容でした。トワイライト・ゾーンの舞台を日本にしてコメディにした感じ。
ちょっとやそっとの事で日常は揺るがなく、目の前の不便に文句を言い続けるあたり、実際同じ状況なら自分も同じ反応なんだろうな。あるいは非現実的な出来事を受け入れられずに日常に逃げ込んでいるのか。また見たい一本。


『Mr.ドーナッツおばさん』

カップルのたわいない話と思ったら、ここ数年の政治状況がさらに悪化したような結末へ。最後の表情を見る限り、彼女の声は大衆に無視されたという事なんだろう。ここからが始まりというような終わり方。


『ただ、それだけ。』

幽霊を使ったコメディかと思ったら、途中から感動系に切り替わる。人格が変わり急にはっちゃけた感じになり、自虐ギャグをやるあたりは手慣れた感じ。訪ねてきた男に救いを与えないというより突き放すのは当然か。

  • 2018/01/06 13:00
  • BLOCH
  • 約2時間
公演日:

text by 小針幸弘

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