イレブンナイン「はじまりは、おわりで、はじまり」をサンピアザ劇場にて。学校公演向けの1時間の作品。観客席の対象がはっきりしているので、それを狙った台詞や動きもあったりする。あの親子ならいくらでもエピソードは増やせそうだし、終盤にそれが効きそうにも思えるけど時間制限があるからなぁ。
中学生二人の関係は、淡い恋心とかが全くない、腐れ縁みたいに見え、これはこれでうらやましくある状況でした。中学生向けの公演で、本物の中学生にどんな風に受けとめられたんだろ。おっさんから見ると、中学生にいそうなふたりに見えたんだけど。
父親の不器用っぷり、売れない役者の能天気な明るさが印象に残る。隣のお姉さんは話自体をしっかりと進め、高校受験の話題では自分の人生なんだからと主人公の考え方を少し大人の方向へと後押しする良き先輩。支えになっているんだろうなと思える。
今回の観客の反応などを見て、本公演作品と出来るような変更を加えて行くかもということなので、期待して待ちたいところ。役者や作家の苦労も、台詞だけではなく、その場面が描かれたりすると、さらに重みが出てきそうだし。どうなるか楽しみ。
- 2018/03/10 14:00
- サンピアザ劇場
- 約1時間
text by 小針幸弘