変色企画「さよなら青春」をBLOCHにて。入り口、連番入りのチケットなど卒業式を模した雰囲気作り。ハイテンションな女子高生の国歌独唱で始まり、卒業式が始まったのかと思ったけど卒業式前日のドタバタを描いた作品。アニメ的な話から、思ってもみなかったシリアスな終盤へと向かうが少し長く感じた。
前半はハイテンション女子高生から見た、希望あふれるアニメ的な世界で、コントみたいな内容が続き、後半というか終盤は別の人物から見た、閉塞感のある絶望的な世界が描かれる。結果として、何かどっちつかずになってしまった印象が。どちらかに振り切っても良かったかも。
出てくるキャラの性格は極端なものが多く、それだけでお腹いっぱいの部分も。それだけに、性格の変化が極端から極端への変化になり、気のせいか性格が変わることで見た目まで大きく変わったようにみえた。そういった変化する様を見ることができたのは、なかなか刺激的。
シリアス部分とコメディ部分が分離しているようにも見えた今回の作品。終盤の救いがなく、追い込まれていくような展開は実はけっこう好みだったりするので、うまくコメディ要素を取り込んだ形の作品を作ってくれると嬉しいけど。作者の志向するところはどちらなんだろう。
- 2018/03/23 19:30
- BLOCH
- 約1時間40分
text by 小針幸弘