札幌座Pit「白鳥の歌」をシアターZOOにて。チェーホフの二人芝居を札幌座の女優二人向けにしたもの。元を知らないけど、書き下ろしじゃないかと思う作り。札幌での観劇年数が長ければ、より楽しめるという仕組みもあるけど、知らなくても想像で楽しめるのは、やはり演者が上手いからかな。楽しかった。
芝居の再演部分は話の流れと関係なしに始まので、観客が思っている以上に大変そう。出てくる内容は当日パンフの鼎談で触れているものも多かったので、読んでいれば観たことがなくても、あれのことかとわかる仕掛け。終わった後で読み返せば、芝居の場面を思い出す上手い作り。
林さんがボケ役で磯貝さんがツッコミ役みたいに始まり、過去を懐かしみ前途を悲観した話を続けるけど、あくまで笑いを交えて。磯貝さんがまだまだこれからと希望を語り始めるあたりで、林さんと磯貝さんの立場が逆転したように見えた。ボケ役は最後まで林さんだったけど。
白鳥の歌と言いながら最初は羊の歌(笑)。「子」離れネタも面白かった。鍵を落とすというのは、出がけにやらかしたのでギクッとしました。何もないところでも躓くのも心当たりがあるし、加齢って…。
このコンビでいろいろできそうだけど、また何かやってくれないかなぁ。
- 2018/04/21 15:00
- シアターZOO
- 約1時間
text by 小針幸弘