子どもが演じる子どもの為のお話 トランク機械シアター『レンタルおとうさん』

トランク機械シアター「レンタルおとうさん」をやまびこ座にて。再演だけど設定がかなり変わり別の話に近い。大筋は同じなんだけど、レンタルおとうさんを供給する側を変え、開発・普及させる理由を会社の製品としてだけではなく、開発側の家庭の事情も絡めて、複数の家庭の話にしたのが上手い。

子役の比重が増えて危うい感じになるかと思ったら、さすがに皆さん芸達者。まあ要所は大人が締めていたけど。話にあっていて大人でもやれる役を子どもがやったのではなく、子どものための役をしっかり演じていた。子どもにした意味がちゃんとある配役。

最後はこれまでのことを反省し、前へ進もうとする気持ちのよい終わり方。大人向けだと、元の木阿弥とか、ディストピア的な終わり方もありだよなと思ったけど、子どもが多く出ていて、子どもたちに観せようという話だから当然か。

  • 2018/06/03 11:00
  • やまびこ座
公演日:

text by 小針幸弘

SNSでもご購読できます。