我思う故に我あり。 座・れら《The 別役!》『招待されなかった客』

ほとんど意味がわからなかったです。

「私が、私が神父であることを認める」「私が、私が魔女であることを認める」というような台詞があったし、締めの台詞もそうだったので、たぶんそれがテーマなのかなと思いました。
しかし、7割ぐらいはお茶と食べ物についての内容だったように思います。

終盤、魔女狩りを専売にしていた神父は魔女狩りの廃止で協会から破門され、魔女もまた魔女のグループから魔女であることを認められなくなった。そこには組織トップ同士の談合があったのかもしれない、つまり組織から認められない=招待されなかった客ということで意気投合するのですが、どの時代にもこんな事はありえるんだなあと思いました。

裏テーマに、物々交換があったのかなと思いました。
今でこそ断捨離などで物を持たない生活スタイルがありますが、この元になったものが1991年(パンフレット参照)とバブル崩壊あたりなので、消費生活社会真っ只中だったことでしょう。
神父のアスピリンや入れ歯、魔女のビスケットやお茶などの食物。
平成が終わりを迎える今の社会では単純なお金と物との関係から、複雑なお金と思い出やサービスや快適空間の提供にシフトしつつあります。
コンピューターやロボットに任せて、人間はその恩恵を享受すればいいという風潮。
これがもし何年か後に主流になったとき、物々交換は新しい価値をもった行為になるのではないかなと思いました。その時、この作品は違う見え方をするのかもしれません。
 
 
2018/7/15(日) 16時 zoo

投稿者:橋本(30代)

text by 招待企画ゲスト

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