どこかにスーパーマンいないかなぁ 国際演劇研究所H.U.E『YESMAN』

国際演劇研究所H.U.E「YESMAN」をことにパトスにて。引きこもりの男のところに、知らない女性がやってきて、スーパーマンとしての義務を果たせと迫るという男女二人芝居。前半はベタな感じのコメディ。後半に向かうにつれてシリアス度が増してくる。最後はありがちかもしれないけど好みのものでした。

セリフが多いこの芝居、韓国の劇団なので当然言葉は韓国語なので、字幕を追いかけることになるけど、動きが少ないので問題なし。もちろん表情やちょっとした仕草を見落とした可能性はあるけど。ただ、初日だからか、字幕操作が少しバタバタした感じだったのが残念。

音楽その他、スーパーマンはクリストファー・リーヴ版で、かけているメガネもそれっぽいあたりは細部にこだわっているように感じる。スーパーマンオタクという男の部屋もなかなかすごいし(笑)。途中の音楽が何故かスターウォーズだけど同じ作曲家だからいいか。

芝居の各パーツは、どこかでありそうなエピソードや展開だったりするのだけど、それをまとめるキーワードがスーパーマンというのが、終盤の展開を考えるとけっこう悲痛なものがある。確かにスーパーマンにいて欲しいという事件・事故が多いものなあ。

ところで「YESMAN」の表記だけど、パンフレットだとYe,Sマン(マンの部分はハングル)となっている。スーパーマンのSだったり劇中で語られているものであったりするのだろうけど、Yeの部分って何か意味が込められていたりするんだろうか。少し気になるところ。

  • 2018/09/13 20:00
  • ことにパトス
  • 約1時間10分
公演日:

text by 小針幸弘

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