夜の森に迷い込んだよう 怪獣無法地帯+三ペェ団札幌『わらう花』

教文演劇フェスティバル2018『グランド・チャンピオン・ステージ』で10年前の作品を再演。およそ20分の短編作品だ。
人形のように笑うことのない人形師の妹。人形師は妹の為に人間のような人形を創る。最後は人形の為に人間を与えるのが怖い。  

幕が上がるなり異界が出現したようで度胆を抜かれる。「降霊術でも始まるの?」といった感じだ。しかし、ちょっと分かりにくい演劇ではあった。マイクが上手く使えてなく雑音が入ってしまったせいもあると思う。また多くの人が思ったようだが舞台の床が観えなかった。観劇中「結界とかあるんじゃなかった?」と思ったがしかたがない。しかし舞台上方、闇夜に浮かぶ雲が写しだされるなど、大ホールの空間を上手く使えていたところもあったと思う。また、花が舞う演出は息をのむ美しさだった。

「分かりにくい」といったが個人的にはそれが良い方にいったのではないかと思う。例えるなら闇に蠢くものを感じながら夜の森を彷徨い、民家を見つけて開いていた窓から中の様子を窺うと人間のような人形が妖しい笑い声をあげながら動いている! 何が起こっているのか理解できない。そんな光景を目の当たりにしたら、只々恐怖を感じ、息を殺しながら覗いているだけだ。まさに自分が「ヤバいところに出くわしてしまった!」ように思えたのだった。

この作品は、2013年に『散ル 咲ク わらう花』というタイトルで長編化されている。ボクは観ていない。今回を機に、こちらも再演を望む。
 
 
2018年11/30(金)
教育文化会館 大ホール

投稿者:投稿者:S・T(40代)

text by ゲスト投稿

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