これはきっと楽しいやつだろ!と思って拝見したら確かにその通り。ひとり芝居3題。特にオチはなくまさに「人間観察図鑑」なのだが不思議と(笑)スベらない。前説で何度も拍手が起きるほど、とにかく会場が温かい。
2本目が個人的には面白かったが、この話もオチはない。3話構成なら2本目は普通(?)の落し処のある話にするのもありじゃないかなと思ったけど、「人間観察」に徹するというのがスタンスなのかな。
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「プラモデルの〜何が悪い〜♪」
3話目はただの「演歌ショー」なのだがこれがやたら楽しかった。プラモ好き(しかもミリタリー)の自分としては「すれちがひ」がツボ(楽曲提供が木根尚登というのに驚く)
幕間の着替えや化粧も舞台上で雑談しながら行うことで間も繋がるし客席も温まるという構成が良かった。しかも、それが「客席も一緒になって舞台を作っている」という不思議な親近感というか、作品に「参加している」という感覚に繋がった。これは初めての体験でした。
エンディングムービーのスタッフロール。演者は一人でも、これだけの人が関わってるんだなあとあらためて感慨。
客席は結構盛況。知り合いや、知り合いの知り合いというお客さんも多かったようだが決して身内びいきの笑いではなく皆ちゃんと楽しんでいたのがよかった。(なにげにオーディエンス賞のダークホースかもしれないと思ったほど)
2023年11月7日(火) 演劇小劇場BLOCHにて観劇
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長谷川恒希のひとり芝居実行委員会『長谷川恒希のひとり芝居 人間生活図鑑 新作ツアー2023』
2023/11/7(火)〜8(水)
text by 九十八坊(orb)