劇団ロクデナシ「農業少女」をことにパトスにて。サービスのお茶を受け取り場内に入ると、段差のある囲み舞台。一人の少女と胡散臭い大人達が繰り広げるお話に私はうまく乗り切れず、途中で一度振り落とされて最後にまたなんとか追いついたといった感じ。役者陣は熱演。最前列に座る方は弄られる覚悟を。
ひとり二役三役当たり前という配役だけど、場面転換はすごくわかりやすく、人物の混乱も起きなかったのは演出がうまいのだろうか。こじんまりした舞台に合わせた客席を巻き込んだ芝居は「ごあいさつ」にあった通りの有言実行で、うまいことやっているという印象でした。
大人三人は衣装を含め佇まいから胡散臭さが伝わってくるので、百子がいくら刃向かったところで、柳に風と流されて太刀打ちできそうもない、まさにそういう意味でも大人。もっともヤマモトさんは少し与し易い感もあったけど。そういうのもあって、百子が可愛く思える芝居でした。
- 2017/07/22 14:00
- ことにパトス
- 約1時間30分
text by 小針幸弘