淡々と進む物語 『虹を見たかい?』

スキンヘッドカメラ岡本第1回脚本公演「虹を見たかい?」を札幌スクールオブミュージック専門学校にて。コメディよりかなと予想してたけど、静かに話が進むロードムービー的な作り。日本映画の小品として観せられても違和感がない内容。少し単調に感じたのは、四人を平等に扱っていたからだろうか。
個別エピソードだと、オーディションの場面の妙な緊張感と公園の女の子(実は遠近法を使って遠くにいるのではと思った)が印象に残った。恐らくお父さんと職場編の先輩は同じ人なんだろうけど、その辺りは観ている人の想像に任せる作り。
虹を見たことをきっかけに、何かの行動を変えると聞くと、偶然できた虹を見て……というのが真っ先に思い浮かぶけど、この話では虹、つまりきっかけを自分で作っていた。あんな作り方があるとは想像もしてなかったけど、しっかり見えました。
虹の材料はそこまでの話の中で、唐突とも思える形で提示されている。また台詞も説明的かなというものが多かったような気がします。第1回と銘打っているので、書きたいものはまだあるのだろうし、次回はどう変わっているかを楽しみに。

  • 2017/08/17 19:00
  • 札幌スクールオブミュージック専門学校/札幌放送芸術専門学校7階LS1
  • 約1時間20分

text by 小針幸弘

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