札幌女史会「たかが愛の歌よ、」をことにパトスにて。Channel-Eのインタビューで、コメディという話で出演オファーがとあったので、そういう系統かと思ったら、思いっきりサスペンスの暗いお話。わかりやすい悪役にできそうな人が母(金持)くらいしかいないのに、どんどん不幸になっていく。
開演前に幕の隙間からくつろいでいる姿が見えて、どんな話が始まるのか期待が高まる。オープニング映像は、チラシがそのまま動いているような感じでした。どこかで公開されてないかな。本番中は待機している出演者が、脇で卓袱台を囲んで本を読んでいるのも印象的。
劇中で出てくる歌はかごめかごめなので、それが愛の歌かとも思うけど、そんな単純じゃないか。タイトルが「、」で終わっていると、後に何をつけるのかと考えてしまう。実は具体的なものは何も続かず、伝え切れなかった何かを表しているだけかもしれないけど。
母(貧乏)は、描き方を間違えると単に自分勝手な嫌な奴になりかねないけど、それだけではない同情したくなりそうな側面も見せてくれる。脇田さん好演。他の出演者ももちろん良かったけど。これでオープニング映像通り明るい話ならハッピーだったんだけど……ねぇ。
- 2018/01/20 13:00
- ことにパトス
- 約1時間25分
text by 小針幸弘