アリスインプロジェクト札幌公演「ダンスライン♪SAPPORO」をコンカリーニョにて。3年連続となり、年に一度のお楽しみになった感もあるガールズ演劇。毎回若い女性だけのシチュエーションをよく考えるなぁと思っていたけど、前回も今回もおばあちゃんが出ているんですよね。まあ老け役ではないけど。
冒頭10分くらいで、観客の大多数がキャラの状態やその後の展開を予想できる話。筋を追ったりするより、懸命に演じている役者さんを観るというのが趣旨だとすると正しいつくりですね。内容を全て知っていたとしても楽しめる内容だと思う。
美環が中央の枠に立ち、12人が下から見上げる様はキリストと十二使徒みたいって去年も書いたような気がするけど、このモチーフ好きなんだろうか。全ての罪を背負い、この状況があった後で「復活」だから意図は間違いないと思うのだけど。
ダンスが下手で足を引っ張っていると思い込んでいる人が、本当にワンテンポ遅れたりする場面があるけど、ダンスをしっかり覚え、さらに下手にやってみせるというのは観ている側が思っているより大変な事なんじゃないだろうか。
岩杉さん、塚本さんがしっかり支え、ほかの面々が自由にやっているようにも見えた。特に岩杉さんは作中キャラと同じく、周りに頼りにされ、それに応えているようなたくましさを感じました。話の内容とは別に、芯の部分を担当していた感じ。
来年があるかどうか、また出演者がどうなるかはわからないけど、ここまできたら年に一度のお楽しみとして定着してもらいたいところ。まあ2回以上あってもいいんですけどね。次回も観に行きたいと思っています。
- 2018/04/28 18:00
- コンカリーニョ
- 約1時間45分
text by 小針幸弘