シドビヘ「落とす男」をBLOCHにて。面白かった!話も面白いし、出ている役者陣も良いし、言うことなし。陰惨な内容なのに、何でこんなに笑えて楽しめるのだろう。終わってから、あそこは笑っちゃまずかったのではと思ったりもしたけど、しっかり笑わせにきているしなぁ。術中にはまったというところ。
小ネタも色々散りばめられており、役名がドラマの役者名だったり、有名な映画のシーンが出てきたり、馬の名前が出てきたり。見落としているネタも多いんだろうと思う。知らなかったとしても芝居そのものは楽しめるのに、入れてしまうのはサービス精神からだろうか。
気になったのは27歳という年齢。他の台詞などから考えると実際は29歳のはずだし、何度も繰り返しているので台詞の間違いとも考えられない。彼の中で時間が止まってしまったという事なんだろうか。実は意味がないのかもしれないけど、演ってる人たちを見ると何か考えてしまう。
今回は小さなアクシデントと思えるものがあったけど、無視してもいいところを櫻井さんがリカバリーして、さらに意味のあるものに見せてしまった。終演後に熊谷さんに聞いたら偶然とのこと。他にも色々とやっていたりするのかな。正直なところ、見分けがつかないのだけど。
出演者の良いところが出た魅力的なこのお芝居、ユニット公演ということなので、この座組でまた集結するのは難しいのだろうけど、いつかまたと思ってしまう。演劇シーズンとかにかからないかなぁ。それとは別に、シドビへの新作も期待したいし、観る側の欲は尽きない。
追記。27歳の件自己解決。あの台詞で時代を切り替えていたんですね。推理小説や映画などでよくある手法なのにボケてました。二つの時制が一点にまとまるという快感をリアルタイムで取り損ねたかorz。
- 2018/06/02 19:00/2018/06/03 18:00
- BLOCH
- 約1時間50分
text by 小針幸弘