象のファンです(ビジュアル的に) 札幌座 『象じゃないのに…。』

象の物語と言えば、『かわいそうなぞう』だ。

昔、絵本が家にあって、確か花子はコンクリートで固められた灰色の壁のある檻にいたと思う。

そうそう、これこれ。

舞台上には「象と言えばこれ」な壁と格子があった。

前説のあと、象を彷彿とさせるゆったりと、重厚な音楽が聴こえた。

あっちのひとも、こっちのひとも、

みんな都合のいいように言うけれど、

あるところだけで言うとあながち嘘ではないし、

かといって本当でもない、なんてことは往々にしてあるのかもしれない。

なんとなく「光の三原色」の図を思い出した。

人によって、見る部分は違うけれど、重なり合ってる部分もあるような。

笑いのツボがあるように、行動のツボみたいなものもあるんだなあ、と思った。

すきな仕草とも似ているかもしれない。

それそれ!その動き!

というシーンがいくつかあって、そのシーンはなんだか嬉しかった。

『象じゃないのに…。』

とっても印象的なタイトルなだけに、終わり方を考えると少し違和感を感じる。

全体的に笑えるシーンが豊富。

お母さんの最初の怒号、パンチが効いていた。

そして何よりも、象が、パオがすきだ。

たまらないフォルム。

パオが作り出す影、しゃべるたびに揺れる顔、視野の狭さ、

ずるいですねえ、。

動物園に行くたび、象を見るたび、

この劇を思い出す気がしている。

もしかしてこの象、象じゃないかもしれない。

象じゃなくて……

2017/05/11 19:00

text by 中脇まりや

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。