さわやかな青春もの 劇団ゆりいか『硝子の猫』

劇団ゆりいか「硝子の猫」をことにパトスにて。舞台を観ての感想としては失礼かもしれないけど、青春映画を観たという感じ。三人組のグダグダした過ごし方なんかは、いかにもありそうという雰囲気が出ていてよかった。話の中の暗くなる部分も、明るく処理していた。話はこの手の話の王道的展開。
ヒロインではなかったけどふみかが一番いい役に感じました。おバカキャラに見えるけど、時々見せる真面目なところに、意外と本当の自分を殺してそういうポジションを獲得したんじゃないかと思えたりする。笑いをとるけど、少し哀しい立ち位置というある意味定番なんだけど。
主役二人が弱い感じがしたけど、話を進めるためにはあまり変な人にするわけにもいかず、遊びを作りにくいので仕方がない面があるのかも。お兄さんも達也もキャラで結構遊んでいるように見えたから、より一層そう感じました。探してたDVD、どんな内容なのかなぁ(笑)
少し暗い設定はあるものの、それを乗り越えて前向きに、爽やかに終わるという作品。こさべさんがここで発揮出来なかった暗黒の力が、今後どこで現れるのかが少し怖い。そして、今回の面子が次に集まる時に、どんな話、どんな芝居を見せてくれるのかが楽しみです。

  • 2017/09/30 18:00
  • パトス
  • 約1時間30分

text by 小針幸弘

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