劇中歌の強さ 劇団しろちゃん『狂おしいほどのクーレ』

劇団しろちゃん「狂おしいほどのクーレ」をBLOCHにて。正直あまりわからなかったけど、なんか見てしまうという作品。あの閉鎖された世界が、いろんなタイプの人が自由にやっているという世間から見た大学のイメージのような気もするけど、おそらく違うだろうし。ただ
歌は強いというのは感じました。
舞台セットは通販のカタログの見開きページのような感じ。どう使うのかと思ったら、隠された出入口が各所にあったりして、もう自由自在。展示されていたものも、意味があってしっかりと使われていた。終わってみれば、このセットがあってこその芝居と思えた。
ハガキ職人が5代目月の家圓鏡みたいだったり、スケボーで舞台を横切り続ける人がいたり、出てくる人にキャラの濃い人が多い。みんな自由気ままに振舞っているようにも見えるし。話がわからなくても、退屈しなかったのはキャラがみんな面白かったからですね。
カタストロフが発生した途中からミュージカル調に変わり、合唱が始まったりするのだけど、そこの部分だけでも観に来てよかったと思えるものでした。うん、やっぱり劇中歌の力は強い。単体で聴くよりも、物語が付いてきた時の方が感動的に思えるんですよね。

  • 2017/02/17 19:00
  • BLOCH
公演日:

text by 小針幸弘

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