趣向を凝らした短編4本 INDEPENDENT:SPR 札幌予選

「INDEPENDENT:SPR」札幌予選をコンカリーニョにて。札幌大会に出演する作品を4作品の中から2作品選ぶという予選会。一途な恋愛もの、友情もの、報われない恋愛もの、最後も友情ものだろうか。予選通過は恋愛もの2本という結果に。札幌大会のある6月までに、どんな風に手を入れてくるのかが楽しみ。


「もしも前夜」
スマートスピーカー/AIアシスタントとの会話を、時点を変えて行い、主人公の恋愛の進行状況を描いた作品。何かひねりがあるかと思ったけど、案外ときれいに着地。年数の経過とともに服や機械や声が変わればと思ったけど、時間がないからさすがに無理かな。


「座敷童子にかわれた男」
コメディ調の話が続くうちに、少年時代への回想へ向かい、ノスタルジックに終わる。小学校の帰り道で、わざわざ橋の下を通る配管の上を這って進んだりした事を思い出した。パス交換は世代が違えばキャッチボールになるところですね。


「デイブレイクガールフレンド」
電話越しの会話で大体の状況説明と主人公の心の動きを表現してしまうあたり、うまくやっている感じ。電話がない場面でも、ぬいさんに話しかけるのが自然でした。自分でノリツッコミみたいな事もしてるし。着信音ネタはもう笑うしかない。


「とおいの知覚」
もう開始時点から、壁をどう塗るのかが気になって仕方がない。それを焦らすように、手紙の朗読のようなものと共に、淡々と日常を過ごして行くようにみえる動き。よくわからないけど、目を離せない舞台でした。溜めただけに、最後塗るところは緊張感が。

  • 2018/03/24 19:00
  • コンカリーニョ
  • 約1時間40分
公演日:

text by 小針幸弘

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。