どこかおかしな人たち 北海学園大学演劇研究会『Prologue』

北海学園大学演劇研究会「Prologue」をBLOCHにて。登場人物には状況がわかっていないけど、観客には丸わかりという伏線の張り方。ただ、わかっていても楽しいコメディ。小説家のキャラが最高でした。ただでさえ面倒くさい状況なのに横から煽る煽る(笑)。混迷した状況の責任の半分以上はこの人にある。

戦前の雰囲気を出した衣装やセット全体のトーンもあってか、一枚絵だけで見れば名作芝居を観ているような瞬間があった。これで扉がちゃんとしたものならと残念でならない。予想できる内容だけど、わかりやすくきっちりと終わらせたのも内容に合っていて良かった。

登場人物は小説家を筆頭に、どこかおかしな人ばかり。ただ、みんなおかしいので、だんだんそれが普通に見えてくるという(笑)。テレビで見ていたらツッコミが出まくりだったろうなぁ。舞台上でツッコミ専門の常識人役がいたら、どんな感じになっていたろう。

いろんな事件がほぼ同時に起きて、下手にやると訳が分からなくなるところを、しっかり整理してわかりやすく見せている。その為、話の展開などに驚きはないけど、イベント発生のタイミングなど飽きさせない工夫をしている観客を楽しませようとしている作品でした。

  • 2018/04/14 14:00
  • BLOCH
  • 約1時間
公演日:

text by 小針幸弘

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