竹原くんのいい所は出ている RED KING CRAB『ガタタン』

真剣に作品と向き合う…という竹原くんの良いところが見える舞台だった。が、「もっと上を目指そうよ」とエールを送りたい。

あらすじなどは他の方が丁寧に描いてくださったので割愛する。

本作で気になったのは以下の点。

1.セット。特に舞台中央奥に開いていた大きな窓

2.暗転の多さ

3.同じリズムでの展開が続く(しかもちょっとスローに感じられる)

4.ある程度話が進むまで人間関係が分かりにくい

 

1について。前作の「カラッポ」は仕事の都合で観ていないが、聞けば本作と同じように舞台奥中央が開けていたという(しかも本作では窓なのにガラスが入っていない。すぐ奥が真っ黒な板になっている)。誰かがあの場所を通り過ぎる、窓から中をのぞくという行動が物語に影響を、アクセントを付けていたのだけど、あの窓が最後まで「ご都合主義」に見えてしようがなかった。いっそのこと、磨りガラスか何かにして、通り過ぎる人の影や銭湯から離れている街の明かりなどが見える程度の方が、観客の想像力をかきたてるのではないか。

2について。暗転が時間経過を表すならば、多用しない方法も考えた方がいいと思う。途中、スポットライトと人物の移動だけで見せた場転があったと記憶しているが、その方が物語にリズムを感じさせる。(先日観た別の舞台で、あまり意味のない暗転が続いたため、気になっているのかもしれない)

3について。これは瞑想子さんとも話していたのだが、序盤で話がもたついたのが気になった。

4について。最後の最後で、茶色いつなぎの男子が、銭湯の壁に絵を描いている職人だとわかった(のは私だけ?)。序盤のもたつきを整理すれば、人間関係が分かりやすくなったかもしれない。3人きょうだいを季節で(お母さんは「なつ」さんなのか)、男友達らを色で分けるなど「あすなろ」のような手法だなと思ったが、それはそれで分かりやすいので良い。

竹原くんを含め、20代の役者たちが真剣に作品と向き合う姿を観たのは久々だ。それだけで満足できる部分もある。だけど、欲張りな観客の一人としては、20代ならではの若々しさや今っぽさもほしいところ(無駄なギャグを入れたり、素に戻って笑いを取る、などではない)。本作を観ている間、どうしても舞台の向こうに倉本先生や斎藤歩の姿を感じずにはいられなかったのよね…。

 

12月16日、シアターZOO

text by マサコさん

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